ワイヤレスイヤホンやBluetoothスピーカーが全盛の現在ですが、あえて「有線」のネックスピーカーを探しているあなたは、非常に鋭い感覚をお持ちです。
「Bluetoothのペアリングが面倒」「大事なシーンで音が途切れる」「ゲームの音がワンテンポ遅れて聞こえる」……。これらはワイヤレス製品につきものの悩みです。
特にFPSなどのゲームや、楽器の演奏動画、セリフのズレが気になる映画鑑賞において、無線接続の「遅延」は致命的です。また、Bluetooth機能がない古いテレビで手元スピーカーを使いたい場合、トランスミッター(送信機)を用意するのは設定が複雑でハードルが高いものです。
そこで注目されているのが、**「有線接続できるネックスピーカー」**です。
ケーブルを繋ぐというアナログな方法こそが、実は「高音質」「遅延ゼロ」「接続トラブルなし」を実現する最強の視聴環境を作ります。この記事では、ガジェットに詳しい筆者が、有線接続ならではのメリットと、現在入手可能な貴重な対応モデルを徹底解説します。
記事のポイント4つ
- 遅延完全解消: FPSや音ゲーなどシビアな操作を要求されるゲームもストレスフリーでプレイ可能
- 接続の汎用性: Bluetooth非対応のテレビでもイヤホンジャックに挿すだけですぐ使える
- 2WAYの利便性: 有線と無線(Bluetooth)の両方に対応したモデルならシーンで使い分けが可能
- コスパと選び方: 安いモデルから高機能なゲーミングモデルまで、失敗しない選び方を伝授
ネックスピーカーを有線接続できるメリットは?ゲームやテレビで本領発揮

「ケーブルが邪魔になるのでは?」という懸念があるかもしれませんが、ネックスピーカーにおける有線接続は、そのデメリットを上回る圧倒的なメリットがあります。特にエンターテインメント体験の質を上げたい場合、有線は最適解となります。
遅延ゼロのゲーム体験!FPSや音ゲーは有線が圧倒的に有利
ゲーマーにとって最大の敵は「ラグ(遅延)」です。映像と音がズレることは、プレイスコアに直結します。
一般的なBluetooth接続(SBCコーデックなど)の場合、約0.2秒〜0.5秒程度の音声遅延が発生します。「たかが0.5秒」と思うかもしれませんが、FPS(一人称視点シューティング)で足音が遅れて聞こえたり、リズムゲーム(音ゲー)でタップ音がズレたりするのは致命的です。
ネックスピーカーを有線接続(AUXケーブルやUSB接続)する場合、この遅延は物理的に「ゼロ」になります。
- FPS/TPS: 敵の足音や銃声がした瞬間に反応できる。
- 音ゲー: 判定ラインと音楽が完全に同期し、フルコンボを狙える。
- RPG/アクション: 攻撃のヒット音がボタン入力と同時に鳴り、爽快感が損なわれない。
耳元で迫力あるサウンドを再生しつつ、ヘッドホンのような圧迫感がなく、しかも遅延がない。これは長時間プレイするゲーマーにとって、有線ネックスピーカーだけが提供できる理想的な環境です。
テレビの音声をイヤホンジャック(AUX端子)経由で手元へ
「実家の両親にテレビの音が聞こえやすいスピーカーをプレゼントしたい」「深夜に自分だけテレビの音を聞きたい」という場合、テレビとの接続設定が壁になります。
Bluetoothトランスミッターを使う方法は、テレビ側の設定変更やペアリング作業が必要で、機械が苦手な方にはハードルが高いのが現実です。しかし、有線接続なら話は単純です。
テレビの「イヤホンジャック(ヘッドホン出力)」とネックスピーカーの「AUX端子」をケーブルで繋ぐだけ。
これだけで、テレビのスピーカーからは音を消し(あるいは設定で両方から出し)、首元のスピーカーからクリアな音声を聞くことができます。古いテレビや、Bluetooth機能がついていないモニターでも、イヤホンジャックさえあれば100%使用可能です。
「繋げば音が鳴る」というシンプルさは、機械トラブルを減らす最大の防御策です。
充電切れでも使える?有線接続なら長時間の映画・アニメも安心
ワイヤレスのネックスピーカーはバッテリー駆動が基本です。映画のクライマックスやゲームのいいところで「バッテリー残量が少なくなっています」というアナウンスが流れるのは興醒めです。
有線接続対応モデルの中には、以下の2つのパターンでバッテリー問題を解決できるものがあります。
- USB給電タイプ: パソコンやゲーム機からUSBケーブルで音声と電力を同時に送るため、バッテリー切れの概念がない(例:パナソニック SC-GN01)。
- パッシブ再生対応タイプ: 電源がオフの状態でも、ケーブルを繋げば通常のイヤホンと同じように音が鳴る(一部の2WAYモデル)。
特に週末に映画を一気見したり、休日に長時間ゲームをしたりする人にとって、充電を気にせず使い続けられる有線接続は、精神的なストレスフリーに繋がります。
ネックスピーカーを有線接続できるおすすめ機種と失敗しない選び方

いざ探してみると、市場のネックスピーカーの9割以上は「完全ワイヤレス」です。有線接続ができるモデルは非常に貴重な存在となっています。ここでは、失敗しない選び方と、今買うべき厳選モデルを紹介します。
有線・無線両方使える2WAYモデルならスマホとも共用できる
もしあなたが「ゲームもしたいけど、家事をしながらスマホの音楽も聴きたい」と考えているなら、「有線(AUX)」と「無線(Bluetooth)」の両方に対応したモデルを選ぶのが賢い選択です。
- ゲーム・テレビ鑑賞時: 付属のオーディオケーブルを使って有線接続(遅延なし・高音質)
- 家事・リラックス時: ケーブルを外してBluetooth接続(ケーブルレスで動きやすい)
このようにシーンに合わせて使い分けができます。
選ぶ際の注意点として、スペック表の「入力端子」の欄を確認してください。ここに**「3.5mmステレオミニジャック」や「AUX」**という記載があれば、有線接続が可能です。
※注意:最近のモデルはUSB Type-C端子があっても「充電専用」の場合が多いので、必ず「音声入力」に対応しているかを確認する必要があります。
安い機種でも失敗しない?価格による機能差と選び方のコツ
Amazonなどで検索すると、3,000円〜5,000円程度の安いブランドのネックスピーカーも多く見つかります。これらは「AUX端子」を備えていることが多く、コストを抑えたい方には魅力的です。
しかし、価格差は以下の点に現れます。
| 機能 | 安いモデル(〜5,000円) | 高級・メーカー製(10,000円〜) |
| 重量 | 重い場合が多い(肩こりの原因に) | 人間工学に基づき軽量 |
| 音質 | 低音がスカスカ、またはこもる | 立体的でクリア、低音振動機能などあり |
| マイク | オマケ程度(ノイズが入る) | エコーキャンセル搭載で通話がクリア |
| 有線 | AUXケーブル接続が主 | USBデジタル接続対応の場合も |
「とりあえずテレビの音が聞こえればいい」という場合は安いモデルでも十分役割を果たします。しかし、「ゲームの没入感を高めたい」「ボイスチャットを快適にしたい」という場合は、少し予算を上げても音響メーカー製を選ぶことを強くおすすめします。
【厳選】ネックスピーカー有線対応のおすすめモデル紹介
現在入手可能なモデルの中で、自信を持っておすすめできる「有線接続対応」のネックスピーカーをご紹介します。
1. ゲーミングネックスピーカーの決定版「Panasonic SC-GN01」
「ネックスピーカー 有線」で探しているなら、まずはこれを検討すべきです。多くのネックスピーカーが音楽鑑賞用なのに対し、これは**「ゲーム専用」**として開発された、有線接続特化型モデルです。
- 接続方式: USBケーブル(PC/PS4/PS5/Switchドック)、3.5mmオーディオケーブル(Xbox/Switch携帯モード/スマホ)
- 特徴:
- 4つのスピーカー搭載: 首を取り囲むように4つのスピーカーがあり、リアルなサラウンド再生が可能。
- 遅延ゼロ: 完全有線仕様のため、Bluetoothのような遅延は一切ありません。
- バッテリー不要: USB給電のため、重たいバッテリーを内蔵しておらず、約244gと軽量。充電の手間もありません。
- ボイスチャット性能: 高性能なエコーキャンセルマイクを搭載しており、ヘッドセットなしで快適な会話が可能。
ファイナルファンタジーXIV(FF14)のサウンドチームと共同開発されており、RPGやFPSの世界に入り込んだような体験ができます。「有線であること」を最大の武器にした名機です。
2. コントローラーに直挿しできる「HORI ホリ ゲーミングネックセット」
家庭用ゲーム機の周辺機器メーカーとして有名なHORI(ホリ)の製品です。
- 接続方式: 3.5mmオーディオプラグ
- 特徴:
- PS5やPS4、Switchのコントローラーにあるイヤホンジャックに直接挿して使います。
- テレビまで長いケーブルを這わせる必要がなく、手元のコントローラーと首元だけで完結するため、擬似的なワイヤレス感覚で使えます。
- ヘッドセットのように耳を塞がないため、長時間プレイでも耳が蒸れず、痛くなりません。
手軽に導入できる価格帯も魅力で、学生ゲーマーやお子様へのプレゼントにも最適です。
3. テレビ視聴に特化したお手軽モデル(オーディオテクニカなど)
テレビ用途であれば、Bluetooth送信機がセットになったモデル(例:オーディオテクニカ AT-NSP700TVなど)が主流ですが、あえて「有線」でシンプルに使いたい場合は、汎用的なBluetoothネックスピーカーでAUX端子搭載モデルを探すのが近道です。
例えば、サンワダイレクトなどのPC周辺機器メーカーからは、Bluetooth機能とAUX端子の両方を持った安価なモデルが販売されています。これらは「テレビのイヤホンジャックから長いケーブルで首元まで繋ぐ」という非常にアナログな使い方が可能で、設定不要の安心感があります。
※購入時は必ず製品仕様の「インターフェース」欄に「3.5mmステレオミニジャック」があるかを確認してください。
まとめ:ネックスピーカーを有線接続できる環境でストレスフリーな音響を
「時代はワイヤレス」と言われますが、音へのこだわりや実用性を追求すると、**「有線(ワイヤード)」**という選択肢が再び輝き出します。
- ゲーマーなら: 迷わず Panasonic SC-GN01 を選びましょう。4つのスピーカーによるサラウンドと遅延ゼロの環境は、一度体験するとヘッドホンには戻れません。
- テレビ・汎用なら: AUX端子付きの2WAYモデルを選びましょう。設定不要で誰でもすぐに使え、必要に応じて無線にも切り替えられる柔軟性が魅力です。
有線接続できるネックスピーカーは、バッテリー切れや音ズレ、接続トラブルといった「デジタルのストレス」からあなたを解放してくれます。
ぜひ、あなたの利用シーンに合った一台を見つけて、クリアで快適なサウンドライフを手に入れてください。
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